頻発する災害に伴う大規模停電へ備え、「非常用電源の確保」は停電時に安定した電力供給を担う重要なBCP対策として、多数導入されています。
いま、非常用電源として注目されているのが、LP(プロパン)ガス発電機、EV(電気自動車)蓄電池による非常用発電システムです。
停電時において、安全で快適に過ごすためには、非常用電源の確保が不可欠です。また、高層階での生活維持には、エレベーターの稼働も必要となるでしょう。
今回、災害時を想定した非常用電源(LPガス発電機、EV蓄電池)からの給電により、実際にエレベーターを稼働させる実証実験を行い、その効果などを検証しました。
LP(プロパン)ガス発電機によるエレベーター稼働実験
LPガス発電機からの電力供給によるエレベーターの稼働実験は、1階から6階までの往復運転を1時間で42回昇降させることができ、LPガスの消費量は 3.2kgという結果でした。この消費量3.2kgは、一般的なプロパンガスボンベ(50kg)の約16分の1に相当します。
また、実験で特筆すべき点は、LPガス発電機の作動音が驚くほど静かであるということです。
発電機の扉を閉めると、音はほとんど漏れませんでした。この静音性は病院や介護施設、マンションなどでの使用においても、大きなメリットとなるでしょう。
▽LPガス(プロパンガス)発電機の特長
LPガス非常用発電機は、災害に強いエネルギー「LPガス」を使い、停電時の電源確保をバックアップするものです。燃料のLPガスは比較的入手しやすく、長期間にわたる停電にも対応可能です。
また、ガス調理器やGHP空調設備にも接続できるため、電力供給の他にも、生活を維持する重要な役割が期待されます。
EV車蓄電池によるエレベーター稼働実験
EV蓄電池※からの電力供給によるエレベーター稼働実験は、1階から6階までの往復運転を10時間で263回昇降させることができ、バッテリー消費量は54%という結果でした。これは1時間当たりに換算すると、往復26回の昇降運転に該当します。
この実験結果より、EV蓄電池も災害時における非常用電力の供給手段として、十分に有用であることが示されました。
※日産自動車「サクラ」のEVを使用
▽EV車蓄電池の特長
EV蓄電池は、持続可能な電力供給の観点からも注目されています。太陽光発電などの再生可能エネルギーと組み合わせることで、効率的なエネルギー利用が可能になります。
電気自動車の普及がさらに進めば、より多くの場所でEV蓄電池を利用できるようになるでしょう。
災害時における非常電源確保の重要性と有用性
今回のエレベーター稼働実験を通して、LP ガス発電機·EV蓄電池は、災害時の非常用電源として、需要な役割を果たすことが確認されました。
災害時などの停電によるエレベーター停止は、特にタワーマンションの居住者にとって深刻な問題となります。階段での移動は、高層階に住む高齢者や子育て世代にとって負担が大きく、不可能なケースもあるでしょう。また、エントランスドアのオートロックなども場合によっては、正常に作動しなくなるため、防犯面のリスクも高まります。このような事態に備え、安全で快適な生活を維持する「非常用電源の確保」は有用なBCP対策のひとつでしょう。
私たちをとりまく環境や価値観は急速に複雑化・多様化してきています。
私たちが暮らし、憩い、働く空間もより快適で、高度なものが求められています。
また「もの」を「永く、大切に」使うことの重要さが認識されている時代でもあります。
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